【場面緘黙症】学校で声を出せなかった時に救われた本3選
こんにちは。はるのゆきです。
以前の記事に、高校3年生まで学校で声を出せない『場面緘黙症』だったことを書きました。
学校では極度の緊張状態で、体力的にも精神的にも疲れる日々でした。
そんな日々の癒しは、家でゆっくり読書をすること。
場面緘黙症だった小学生〜高校生の間、いろいろな本を読みましたが、中でも特に心を救われた3冊の本を、ご紹介しようと思います。
場面緘黙症だった私が救われた本3選
3冊と決めはしたものの、絞れなくて悩みました。
だって本当に色々な本に心を救われてきたので…
しかし心を鬼にして、あえて選びましょう!
発表!この3冊です!
②カラフル 森絵都
どれも超有名な作品なので、説明せずとも皆さんご存知かもしれません。作品のあらすじは記事の後半に記載しますね。
選んだ理由は?
実はこの3冊、ストーリーに共通点があります。
世界観は3冊とも全然違いますよね。
「ブレイブストーリー」は異世界中心のファンタジー。「カラフル」は中学生の元に天使が現れるというファンタジー+現実の融合した世界。「西の魔女が死んだ」は田舎の祖母と過ごすという現実的な話(その祖母は魔法を使う設定ですが、ごく自然な表現で、ファンタジー要素は薄めかと思います)。
では共通点は何でしょう?
それは、主人公が現在の生活に疲れ、現状を変えたい!逃げ出したい!と思っていること。
そして新しい環境に身を置き、そこで自分の生き方を見つめ直すというストーリーである点です。
どうしてこの3冊に救われたのか?
私もこの主人公達のように、場面緘黙症である自分が嫌で嫌で仕方なくて、逃げ出したい!と常に思っていたからだと思います。
私のことを誰も知らない世界に行けば、きっと声を出して、皆と楽しく話せるに違いない。
活発で明るい女の子になれるに違いない。
それが当時の心境でした。
つまり、「私が話せないのは環境のせい。環境が変われば私も変われるんだ!」という気持ちだったのです。
しかしこの3冊の主人公は、「逃げるだけでは解決しない。自分が変わらなければ、何も変わらない。」ということに気が付きます。
そうやって現実と向き合っていく主人公達の姿に、とても勇気付けられました。
私も逃げることばかり考えず、まずは1日1日、現実を乗り越えようと思えるようになりました。
当時の私の逃げ癖を正してくれた作品達なのです。
多感な10代の頃に出会っていて本当に良かったなと思える3冊です。
それぞれのあらすじを、簡単に載せておきますね。
ブレイブストーリー
著者 宮部みゆき
小学5年生の亘は、幽霊が出ると噂される"幽霊ビル"で、要御扉(かなめのみとびら)に出会う。そこを潜り抜けると、不思議な世界・幻界(ヴィジョン)が広がっていた。そんな中、亘の父が突然離婚を宣言して家を出て行ってしまう。ショックで亘もろともガス自殺をしようとする母。「運命を変えたかったら、幻界へ行け」という呼びかけに応じ、家族を取り戻す為、母と自分の運命を変える為に亘は幻界へ…。
カラフル
著者 森絵都
一度死んだ「ぼく」は、天使に「抽選にあたりました!」と言われ、「前世の過ちを償う」ために下界で誰かの体に乗り移って過ごす「ホームステイの修行」をおこなうこととなる。「ぼく」の魂は「小林真」という中学3年生の少年に乗り移り、「修行」が始まった…。
西の魔女が死んだ
著者 梨木香歩
まいは中学校に入学したばかりの頃、不登校になってしまい、しばらくの間、おばあちゃんの元で2人で暮らしていた。そこで、まいは「魔女」になるための修行をすることになる。その修行は、「なんでも自分で決めること」だった…。
最後に
3冊とも心を揺さぶる名言がたくさん出てきます。
日常に疲れた時に、手に取ってみませんか?
主人公達に、勇気と明日がんばるパワーをもらえるはずです。
私もこの記事を書きながら再読したくてたまらなくなりました。
はるのゆき